水を早く注ぐーペットボトルを回すんです。
さて、ペットボトルから早く水を注ぐにはどうするかというと、
ボトルを回すんですよ!!!
あいみちゃんが大正解です。
左の写真を見てください。ボトルの口から出てきた水は、風船のように中が空洞になっているでしょー。
これね、どういうことかと言うとね、
通常、ペットボトルを逆にして水を出すときは、ゴボットゴボッってなるでしょう?これはね、空気と水がケンカしてるんですね。水は下へ行きたいけど空気は上に上がりたーーい。狭いネックのところで両者にらみ合うわけ。で、ある瞬間は空気が勝ってゴボッっと上に上がるけど、その次は水がゴボッっと下がる。これの繰り返しですね。だから効率が悪い。ラッシュ時の駅の階段の人の流れと同じです。「乱流」です。
ボトルを円を描くように振り回すと、水がうずになって回ります。この水流を「層流」と言います。うずのくぼみがボトルの出口に達すると、ボトル内の空気と外の空気がつながるんですね。そうするとどうなるかというと、ボトルの口の内側は空気の道、外側は水の道できれいに交通整理されて、すんなりと移動が進むわけです。写真の水柱で中が空洞になっているのはそのためです。
重力の回転方向への力の分散によって水にはさらに加速力が働きますから、1度渦が出来ると回さなくてもうずは回転し続けます。簡単に実験できますから一度やってみてよね。一升瓶のような丸い瓶ならホンマにきれいなうずになるんですよ。
次回は、”うず”の話でもしてみますね。フフフ。
PROFILE
ASSISTEC技術屋社長 伊藤隆康
ホシデン(株)開発研究所で9年、パナソニック電工(株)制御技術開発研究所で16年間新商品開発に従事。2005年に『株式会社アシステック』を設立し電子機器開発設計支援・コンサルティング業務を行っている。
和太鼓奏者。