フーコーの振り子
地球ゴマが倒れないのは、「一定の速度で運動しているモノは、いっしょうけんめい頑張ってその動きを続ける」からでしたね。
フーコーの振り子というのがあります。
大きなおもりに長さ10m程の紐をつけてぶら下げる。何のことはない、単なるでっかい振り子。そして静かに揺らせるとずっと往復運動を続ける。一定速度運動なのでいつまでもそのまま変わらず動いている。
っと、
思ったら大間違いで、実は時間と共に回転方向が変わるんだねえ。「いっしょうけんめい頑張ってよぉー」って思うけど変わっちゃう。
実は、振り子は何も変わってないんですけど、それを見ている我々が動いているからなんですね。地球の自転が作用する。人間って勝手ですね。自己中心。(笑)
変わらない振り子の運動を、回転している地球の上に乗っている我々が見るから振り子の振り方向が回転しているように見える。おもりの軌跡のシミュレーション(1日を320秒にしています)
もうおわかりと思いますが、北極(南極)では右(左)回りに回転して見えますが、赤道の上では、なんにも起こらないですね(赤道上にいる人は、回転ではなく直線運動だからです)
フーコーはこの振り子で地動説(太陽が動いてるんじゃなくて地球が動いているというヤツ)を証明したのです。
PROFILE
ASSISTEC技術屋社長 伊藤隆康
ホシデン(株)開発研究所で9年、パナソニック電工(株)制御技術開発研究所で16年間新商品開発に従事。2005年に『株式会社アシステック』を設立し電子機器開発設計支援・コンサルティング業務を行っている。
和太鼓奏者。