身近な疑問を科学する
非効率な運搬具、自動車。
クルマってホントに便利。でも。。。。。
クルマは生活の一部、さらに言えば我々の身体の一部になっちゃってますね。 ”運搬具”であり、”手足”であり、”休憩室”であり、”物置”であり、”ステータス”でもある。
でもね、ちょっと考えてみるとね。
私の車は重さは約1.7トン、人間で言えば、28人分の重さなんですね。一人でクルマに乗るときでも、こんな重たいものを一緒に転がしているワケ。つまり一人の人間を運ぶのに、29人を運ぶエネルギーを使っちゃう。エンジンを下ろすわけにはいかないからしかたがないけど、なんと無駄ですねー、クルマって。
でも、
それだけじゃない。
クルマはガソリンで走る。でもね、このガソリンは殆どが熱になって逃げてしまっているんですね。つまり、走るためにと言うよりも、暖まるためにストーブとして使っているといった方が正しい。エネルギー効率は約15%(約7分の1)。トータルしてみると、一人の人間を運ぶのに、29x7=203人を運ぶエネルギーを使っているんですよ。
鉄の塊にストーブ載せた運搬具が、地球上を所狭しと走り回っている。こんなにエネルギーを無駄に使っちゃっていいの?
PROFILE
ASSISTEC技術屋社長 伊藤隆康
ホシデン(株)開発研究所で9年、パナソニック電工(株)制御技術開発研究所で16年間新商品開発に従事。2005年に『株式会社アシステック』を設立し電子機器開発設計支援・コンサルティング業務を行っている。
和太鼓奏者。