身近な疑問を科学する
フーコーの振り子 -渦-
台風は空気の渦。
ちょっと前に、地球ゴマからフーコーの振り子の話をしましたよね。これら自然現象の渦も、フーコーの振り子と同じことなんですね。ちょっと説明しますね。
フーコーの振り子の振れ方向が時間と共に回転していくのは、地球の自転のせいでしたね。あたかも横から力を受けているように見えるので、この力を「コリオリの力」と名前まで付けちゃっているんですよ。回転円板の上で中心に向かってボールを投げると曲がって見えるのも同じ現象です。
で、
風は空気の移動なのでこれも同じように曲がる。その規模が大きくなると台風となるわけですが、コリオリの力によって北半球では必ず反時計回りに渦を巻くんですね。普段の生活ではなかなか気づかないけど、実は私たちは高速で移動(地球自転)しているので、いろいろと不思議(に見える)現象が起こるんですね。
今までは、移動方向に対して直角方向にボールを投げる話しでしたが、次回は移動と同じ方向に光速でボールを投げてみます。
PROFILE
ASSISTEC技術屋社長 伊藤隆康
ホシデン(株)開発研究所で9年、パナソニック電工(株)制御技術開発研究所で16年間新商品開発に従事。2005年に『株式会社アシステック』を設立し電子機器開発設計支援・コンサルティング業務を行っている。
和太鼓奏者。