大阪市立科学館 冷徹な犯人は誰だ!
またまた科学館の展示物。
冷徹なヤツは誰?
いろいろな材質のプレートがあります。
木、鋼板、銅板、ゴム。
そこへ手のひらを当てたとき、一番冷たいのはどれでしょう。
簡単すぎ?
もうおわかりですよね。
熱の伝わり方には、3つの形態「伝導、対流、放射」がありましたよね。
中学の理科で習いましたね。 伝導は物体内の粒子(電子)による熱交換、対流は流体粒子の運動による熱交換、放射は電磁波によるエネルギー放射(熱輻射)なんですよ。
上記の場合は「熱伝導」。
手のひらを板に当てると体温が板に逃げて冷たく感じるんです。だから熱の逃げ具合の大きい方がより冷たく感じるわけ。従って答えは銅板。
銅板は熱伝導率が高く、同時に導電率も高い。実は電子が熱を運んでくれるんですよ。携帯冷蔵庫なんかに使われている「ペルチェ素子」というのは、電子の流れをコントロールして熱を運ばせているんですね。
PROFILE
ASSISTEC技術屋社長 伊藤隆康
ホシデン(株)開発研究所で9年、パナソニック電工(株)制御技術開発研究所で16年間新商品開発に従事。2005年に『株式会社アシステック』を設立し電子機器開発設計支援・コンサルティング業務を行っている。
和太鼓奏者。