プラキャップの謎
今度はプラキャップです。
前回のプラポンプと同じく、樹脂でできたキャップですがコレにもスゴイ技術、技術者のチエが潜んでいるんですね。
そのキャップはこれ。(黒い部分は無視してね)
プラポンプと同じく、液体の容器に使われていますね。パチンとキャップをあけて、容器を掴んで押し出すヤツです。プラポンプの場合は容器自体が堅くて押せませんが、このキャップのついている容器は押しやすいように薄く柔らかくできています。
プラポンプが、一定量を手で受けて取り出すのに向いているのに対し、このキャップは対象物めがけて直接かける用途に向いているわけですね。ケチャップをオムライスにかける、なーんてね。
さて、
このキャップは一体構造で、一度の成型でできあがりです。写真のような開いた状態で成型されるんです。
どこがスゴイかというと、写真のL字型になった部分。
手にとってみればよくわかりますが、キャップをゆっくり開けていくと、このL字部分が開いて最後にまた閉じます。L字は直角状態に戻ろうとするので、キャップ開・閉の状態で止まってくれるわけです
その時のクリック感がたまらないですね。キャップとしての機能もさることながら、このクリック感の良さは絶妙です。キャップを開けるたびに「ホゥー」とメカ屋の悦びを覚えます。(^^;;
(つづく)
PROFILE
ASSISTEC技術屋社長 伊藤隆康
ホシデン(株)開発研究所で9年、パナソニック電工(株)制御技術開発研究所で16年間新商品開発に従事。2005年に『株式会社アシステック』を設立し電子機器開発設計支援・コンサルティング業務を行っている。
和太鼓奏者。