電車ホームの落下防止装置
特に高齢の方や視力障がいの方にとって、ホームを通過する特急電車は危険極まりないですね。今から思えば、あんな高速で走る電車が目の前を通過することがよく普通に受け入れていたなと思いますね。ホームが混んでるときは、わずか1m先を60-80Kmで走りぬけていくのだから、ほんとに危ないよね。
そこで近年設置されているのが、転落防止柵ですが5年ほど前からロープ式が実用化されているんですね。ロープ式は昇降します。世界初だそうです。
一番最初に大阪駅で見かけたときは、「このロープをどうやって巻き取るんだろう」「ロープの端はどうやって把持するんだろう」と考え込んでいたんですね。するとそのうち電車が入って来て、なんとロープが上昇し始めた!しかも本体部分からさらに筐体がロープと一緒に上昇?
ありえない!予想を裏切られた気持ちでした。
左の状態からにょきっと上昇して右の写真のようになる。
しかも省スペースのために、上死点ではロープ間のピッチも短くなっているではないか。(下のロープから順に上に詰まっていく)
省スペース、省電力、しかも挟まれるリスクゼロ!
いいものを考えてくれましたね。JRさん!
PROFILE
ASSISTEC技術屋社長 伊藤隆康
ホシデン(株)開発研究所で9年、パナソニック電工(株)制御技術開発研究所で16年間新商品開発に従事。2005年に『株式会社アシステック』を設立し電子機器開発設計支援・コンサルティング業務を行っている。
和太鼓奏者。